登坂がしんどい。楽にしたいのだけど…

「坂道が多い所に住んでいます。坂道の登坂がしんどいです。アシスト自転車は欲しいとは思いますが、今の自転車が気に入っているので購入する気にはなっていません。楽になる方法とかありますか?」

職場の後輩から質問を受けました。
あるある話ですね。電動アシスト自転車は非常に楽で、長く続く坂道でもスイスイと走れるし、そのラクそうな姿を見ると「なにくそっ」的な感情が芽生えますが、逆に『アレに慣れてしまったら負けかな…』なんて思っちゃうのは、charichariだけではなかった様です。

ま、ひねくれた根性だけはcharichariだけかもしれませんが、後輩が言う坂道を実際通ると、なーるほど。見た目の斜度5%が300mほど続く道。これは競馬で言うところのアレですな。中山競馬場のゴール前の名所『中山の坂』…パワーとスタミナが問われる、心臓破りのコースですな。あ、すみません変な例えで。

ともかく、この道を毎日、自転車で登下坂している後輩にとって、少しでもラクに登れないかどうかと言うことですかね。

まずは体力だっ! …なヤボなことはない解決策

さてこの後輩の簡単なプロフィールを紹介すると…

・28歳 / 女性
・自宅が300mほど続く坂道の上にある住宅街
・乗っている自転車はミニベロ

という感じ。
300mの坂道は毎日のことになると、性別関係なく正直しんどいですね。体力つけたって、なんの鍛錬だか分かりません。しかも帰宅時の登坂は気分的に勘弁して欲しいものでしょう。

乗っている自転車はミニベロってことで、変速機は付いていますがタイヤ口径が20インチなので、27インチ車と比べて、ひと漕ぎしても距離が稼げません。1速でシャカシャカ登坂しているそうですが、漕ぎ回転数が多くなり、それはそれでしんどいでしょうよ。

なるほどねぇ…
お気に入りのミニベロでなんとかしたいという希望、少し解決案を考えてみましょうか。

坂道登坂が少しラクになる!? オススメのカスタマイズとは?

「体力つけろ」と言ったって、トレーニングの一環でランニングするわけにはいきません。いや、ランニングも悪くはないですよ。心肺機能の向上になるし体力もつくのですが、自転車の筋肉とランニングの筋肉は、また違う筋肉なので、余計にしんどいかもしれません。

であれば現状の体力を基本として「わっちょっとラクになった♪」と言わしめる自転車カスタマイズを提案してやるといいのかなと思ったので…段階的に進められる3パターンを出して見ました。

[坂道登坂を考慮したカスタマイズ案]
1.サドルの高さを再調整
2.ペダルを交換
3.タイヤを交換

サドルを少し高くするだけでラクになる?ライディングポジションの見直し

サドルの高さを変えると、坂道がラクになる…?

ホンマかいな…と思っている方は多いでしょうが本当です。
これ説明すると「ペダルにかける荷重スタートが早くなり、体重をペダルに伝えやすくなる」という理論なんです。

(出典:ペダリスタ)
こちらの例はロードバイクになるが、この方法がセッティングの一例となる。おおよその車両はこの合わせ方で対応はできるが、シティサイクルでハンドルグリップが手前に曲がっているセミアップハンドルでは、バランス不安を感じるかもしれない。
マルキン自転車さんで3パターンの調整基準方法も紹介されているので、こちらも一度、試してみると良いだろう

もしサドル高があっていなく、低かった場合…足をペダルに踏み込むエネルギーが余計に必要となることから、しんどくなります。自転車の「乗る前の基本」なるお話ですが、その基本は実は快適にライディングするため、安全に走行できるためにある基本なので、その基本はちゃんと合わせて欲しいと思います。

またトップアスリートでは、基本となるサドルポジションから応用して、少し高めにセッティングする方が多いです。理由は先述の通り。基本を熟知した上で「やや高め」に調整することで、ペダルへの荷重運動が比較的ラクに、そして最大限の力を発揮できるように調整されています。

ペダルを交換したらどうなるの?実は結構変わります

汎用的に使われているペダルは、よく見るサイズ…その普通の大きさなのですが、この「普通のサイズ」のペダルを、少し大きめのペダルにしてやると、体感で1.2倍ほどラクになることが多いです。

理論はご察しの通り。
「踏み込み面積が大きいと、力のエネルギーが伝えやすくなる」ということですね。

(出典:amazon)
例えば軽快車などで見かけるこの形状。おおよそ幅6cm x 長さ約10cmのステップ範囲だが、この「幅」を広くしてやると、踏み込み面積が増えて荷重がかけやすくなる

この方法をよく使われている方は…Uber eatsの方とかが乗られている車両を見ると、広めのペダルを採用されている方がおられます。おそらく日々の配達で感じた「体力消費をなるたけ抑えるにはどうすればいいのか」なる疑問から、到達した工夫なんだろなと思います。

(出典:amazon)
先述のペダル幅から約2倍になるこの形状なら、踏み込みがしっかりと出来て、大きな荷重エネルギーが稼げる

タイヤの交換が効果があるのか? こちらも結構変わります

タイヤの交換が効果があるのか? こちらも結構変わります

タイヤも大きく変わります。
どう変わるのかというと「摩擦抵抗が少ないタイヤにする」と「回転効率が上がりラクになる」という2点が見込めるということです。

後輩が乗っているミニベロは、シティサイクルの一種なので、そこそこ万能的なるタイヤが装着されていますが、これをBMXのストリートモデルで採用されているタイヤに交換してやると…あらタイヤを変えるとこんなに違うのね…と感じるほど効果が上がります。

(出典:amazon)

例えばこの『SCHWALBE(シュワルベ) マラソンレーサー』というタイヤ。溝はあれど進行方向に逆らわないブロックパターンにつき、漕ぎ出しがスッと走る。もちろん他メーカーでも良タイヤはあるので、また車種によってご紹介出来ればと思うが、ミニベロでは「お値打ちタイヤ」の一品といってもいいだろう。事実、この商品ページのレビューでは「通勤時間が3-4分短縮された」とのこと。タイヤは本当に変えると変わる。

あとは車重を落とすのと…後輩、君の体重も少し落とそうか

あとは…車体の重量を落としていくことになりますが、まぁこれはg(グラム)単位でマイナス加算して総重量を減らすという、ちょっとめんどくさい方法だし、お金かかるし…興味があったらやってみたら?…というレベルですが。

それより後輩よ。
君のその腹回りは、少々ふくよかだ。週末に行きつけの居酒屋で、中身のないナンパ男どもと飲み比べして、男を飲み潰すという悪遊びのせいではないだろか…?
まず3kgほど痩せれば、楽になる実感があること請け合いだ。

「そんなん、先輩の『酔ってその気になった女をお持ち帰りすると見せかけて、改札前で強制帰宅させる』遊びの方がひどいわ」

。。。(だって既婚者だし…汗)
ま、お互い様ってことで。

今日も元気にいってらっしゃーい♪

今回オススメのペダル

今回、記事で取り上げた「ペダル」で、記事中の製品以外にオススメなペダルを追加でご紹介しておきます。一度ご検討頂いても「損はない」オススメペダル2種です。

*購入前には、ご自身の自転車に装着できるかどうか確認をお願いします

▼MEETLOCKS 自転車 超軽量 ペダル (ブラック)

軽量(390g)で、かつ幅広(125x105x22mm)のオススメペダル。反射板もついていて、通常の汎用ペダルから交換しても、保安上問題なし。持った感じ「でかいっしかも軽いっ」と感動する。滑り止め(スパイク)付きで、安心して踏み込めるオススメの一品。

▼ROCKBROS(ロックブロス)ペダル

さらに軽量(365g)、そして幅広(約12*10.5*2㎝)ペダル。こちらは反射板はついてないが、その分薄型でスタイリッシュ。大方で採用されている車軸(9/16″車軸)なので、シティサイクルでも装着が可能だろう。使用感は、ほぼ高級ペダルと同じと言っていい、お値打ち商品だ。

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