ベアリングって何?

自転車D.I.Y.整備で手をつけにくい…というか、目が届きにくい部品の一つかもしれませんね。ベアリングって。今日はそんなお話です。

ベアリングとは、簡単に言うと「回転する箇所の内部に入っている複数の鋼球」です。英和辞典で見ると『軸受け』って書かれていますねぇ。確かにそうだ。わっかりやすーい、さすが辞書。

でどういうものかと言いますと、こんなものです。

 

見たことある方も多いのではないでしょうか?

charichariは昔、自転車整備のお師匠さんに「1/4ベアリング、20個持ってきて」と言われて、頭の中に「?」と「熊?リング?」と脳内メルヘン妖精がいたずらにも変換、お師匠さんに「あの…熊のリングって何ですか?」と聞いたら、お尻を蹴っ飛ばされた記憶があります。あ、どーでもいいお話ですね。

 

 

 

●ベアリングの役割

機械製品で回転する部位があるものは、大方使われているベアリング。工場の機械でも飛行機でも、電車でもクルマでもオートバイでも…はたまた釣り道具のリールでも使われています。姿形は色々ありますが、すべてこの「球」が転がり、軸の回転をスムーズにしていることには変わりません。いわば接点となる大事な部品なのです。

 

下のイラストをご覧ください。実際は球数がもっと多いですが、それは「分かりやすさ」から少なくなってます。悪しからず。

(出典:日本電産株式会社)

図の中で『内輪』と書かれた部分が、自転車でいうと…シャフト(軸)ですね。前輪の中心でスポークとホイール(車輪)をつなぎ、ホイールがシャフトの支えをもらって進行方向に回るような構造になっています。そのシャフトとホイールの間にあるのが、このボールベアリング。それぞれが中でコロコロと転がることで、抵抗が少なく安定した回転を作ってくれているのです。

もしこれがなかったら、ホイールは磨耗して異音や変な削れ方をして、走れないという結果にもなります。ベアリングは、ホイールの回転をよりスムーズにする大事な部品なのです。

そしてそのベアリングも磨耗や割れたりすると、微妙な振動や異音(カッカッカッ的な)が起こります。その時、後輪の回転がブレブレになったり、回転しながらノッキング(コンコンコン)などの音がしてくる場合、イラストのような『中心軸がブレてしまう』という原因が疑わられます。

このトラブルは滅多に…というレベルではなく、”場合によってはよくあるケース”というほど、ときどきレベルで見かけられます。

 

 

 

●自転車でベアリングが使われている箇所は、主にココ!

 

(出典:photterab)

イラストの赤丸箇所が、ベアリングが入っている部分となります。こうやって見ると、自転車に使われているベアリングは結構、多いですね。

またそれぞれ、ベアリングのサイズが違うので、注意しないといけません…。

 

 

「へ…? 自転車のベアリングって、サイズがたくさんあるの?」そんなことを思ったあなた。そうなんですメンドくさいでしょ(笑。

 

 

 

●自転車に多く使われているベアリングのサイズとは?

基本的に以下のサイズが多く使われています。

・前輪軸             3/16 (4.76mm)
・後輪軸             1/4    (6.35mm)
・BB                1/4    (6.35mm)
・ペダル             5/32 (3.9688mm)
・ヘッドチューブ(ハンドル)   5/32 (3.9688mm)
・フリーホイール         1/8    (3.1750mm)

 

この「1/4」とか「5/32」などの分数表記がベアリング製品の直径サイズを表しているのですが、単位はすべてインチ(inch)です。ですので、ミリメートルに変えてやると、( )の単位となります。

amazonや楽天市場での表記では、両方書かれている場合も多く、時々ミリメートルの表記のみの販売店さんもおられますので、上記を参考にして頂ければと思います。

しかし最近は色んな仕様の自転車がリリースされているので、上記以外のサイズを使われている車両もあります。必ず計測した上で購入されることをオススメします。

参考までに、ベアリングサイズ表を掲載されている鉄工業さまのH.P.をご案内しておきますね。

「鋼球のサイズ表」(佐藤鉄工株式会社)

 

 

 

●ベアリングの交換に向けて

ベアリングについて、理解を深めたところで…交換方法についてです。他のブログでも実況記事がたくさん書かれておられますので、そちらを参考に…テヘペロ(すぐサボるcharichari)

なのですが、とはいえ準備する道具などは、この自転車整備のススメでご紹介しなければ、恥ずかしいってもんです。磨耗しやすい車輪のベアリングの工具をご紹介しますので、ご参考ください。

 

<ベアリング交換に必要なもの>


-1. ナットレンチ

工具がなかったら始まらない。自転車の車軸ナットはおおよそ14mmのものが多いが、中には15mmもあったりするので、セットで揃えておくと他の使用にも大活躍してくれる。例えばそうね…IKEAの家具とか組立てる時…!?  コスパもよく一般使用なら十分なコンパクトなナットキットだ。

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-2.薄スパナセット

薄型のスパナは自転車にも大活躍だ。例えば後輪側のハブ(車軸)がガタつくなど、狭い部分のナットを軽く締めて調整する時など、痒いところに手が届く的な”痒いところに薄スパナが届く”という、最高の作業アシストをしてくれる。こちらも一般使用なら十分だ。他でも重宝すること請け合い。例えばそうね、IKEAの家具とか(また!?) ??

 

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3.グリース

こちらはグリース。ベアリングが円滑に回ってもらうために必要な潤滑剤だ。グリースはたっぷり使うので、このくらいあったほうがいいだろう。ま…ホームセンターでも売っているので、ここでは紹介だけにするが、もしお住まいの近くにホームセンターなどがなければ、こちらをポチリだ。安くても大事な大事なアブラだ。

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4.パーツクリーナー

ベアリングの交換の時、古いグリースを取り除かなければならない。そんな時にはこれ。アブラをすぐに分解して、硬化したグリースを取り除いてくれる。こちらもホームセンターで絶賛販売中だ。無理してこちらからポチらなくてもよければ、わざわざ送料払ってまではもったいない。どうしてもネット購入する場合はポチろうぜ!

 

 

 

 

5.その他

工具系で揃えるものと言えば、1から4でいいが、何かと他にいる備品用具は以下の通りだ。

 

軍手 … あったほうが確実に良い。その答えは作業した時にわかる

雑巾… こちらも確実に必要だ。なんなら古Tシャツなどの目が細かい布を使えたら最高だ。

お皿… 食器のお皿ではなく、受けれるものならなんでもいい。お土産でもらうようなお菓子箱のフタとか。


 

 

こんなところかな。

「お皿」については、ベアリングは小さな玉なので、それをなくさないように置いておく(地面におくと、転がって側溝にかくれんぼされちゃうので)ために必要な備品なのね。お店でやる時はオイルパンやトレイに入れるんだけど、一般ご家庭でされるなら、トレイを後から洗うのはめんどくさいと思うので、とりあえず捨てられる箱のフタとか…そんなもので代用するといいでしょう。

 

ちなみに肝心のベアリング、交換なら必ず購入してから作業…ですよ(笑)。

ま、「オーバーホールする & サイズを測る & 一度やってみておく」ということなら、ベアリングはなくてもいいですがね。…確かに『オーバーホールする』には、良い気候かもしれません。屋外で作業しても、蚊はほとんどいないし、寒いと言っても真冬ほどでもないし(地域によりますが)。

 

 

え?本当に交換作業の記事はしないのかって?

だってー、手がアブラでベタベタなのに、カメラ機材でシャッター切るのなんて…カメラが汚れるし。それに一人で写真撮るのも大変だしぃー、他のお客さんもおられるしー(大笑。

 

ということで、作業行程のご紹介は「今記事」では割愛っ! ごめんね。

でもベアリングを交換、もしくはオーバーホールすると、走りはかなり変わりますよ。「スッ」と前に走ってくれる。その気持ち良さは絶対オススメです。

 

 

それでは今日も元気にいってらっしゃい!

 

 

 

 

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