[ 2021年モデル 2 ] 新車情報

2021年のニューモデルの発表も活気が出てきました。国内外、魅力的な自転車が続々と登場する中、やはり昨今のムーブメントを鑑みるとロードバイクは依然、人気が高いですねぇ。色々かっこいいですもんね。シュッてしてますしねぇ。。。(羨望)

ロードバイクはオススメしたい車両の一つですが、この自転車整備のスス芽は、普段街乗りとして使われている自転車の「少し困った」を解決する、整備ビギナーさんのお手伝いをするのがコンセプト。専門性と趣味性が高い乗り物の考察は、ロードバイクへの情熱が高いWebサイトにお願いさせて頂きますっ

しかしコンセプトが整備でも、そもそも論で「自転車がなければ整備が出来ない」という側面もあるので、charichariが「あ、これは乗りやすそう」と思ったアーバンサイクルをご紹介。でも個人的好みが入りすぎると偏りが出てしまいますので、この新車情報では選定基準を決めて選出させて頂いています。その基準は下記の通りです。


[新車情報で紹介する選出基準]

1. 男性も女性も乗りやすい自転車

2. 近距離、中距離移動に向いている自転車

3. お値段がお手頃、品質も見込まれる自転車

4. 製造元がしっかりとしている自転車 


ご理解を頂いたところで…今回ご紹介させて頂きたい自転車はこちらっ!!

FUJI BIKES / Ballad です。なんと美しい…

FUJI BIKESは現在、アメリカのアドバンス・スポーツ inc,の自転車ブランドとして製造販売されていて、日本では代理店を通じて流通されています。ブランド名「FUJI」は名前の通り、かつて日本で『日米富士自転車株式会社』として1995年まで存在していました。

かつてのFUJI BIKESは、良き日本を支えたブランドだった

日本で存在していた時代、日米富士自転車は日本初シングルスピード車を販売、さらに日本のMTB業界の草分け的存在で、始めて米国に日本製MTBの高品質を知らしめたメーカーでした。
またロード系では他メーカーに無かった、フジ特有の細身シルエットもファンを魅了した一つかもしれません。

さらに昭和世代には懐かしいデコチャリ「コンコルド」も、フジがリリースしていて、元々はロードバイクから大衆車、キッズサイクルも販売していた時代がありました。

(引用:aucfan)
1979年発売されたフジ「コンコルド」。各社ジュニア向けに当時のスーパーカーブームに合わせて製造された自転車の一つがフジからもリリースされていた。当時の男の子から羨望された一台だった。

時代の変化と共に、フジは昭和世代の思い出のメーカーでもあり、現代でもそのイズムは、フジらしさと言える細身フレームなる美しいシルエットなど、しっかりと継承されています。

FUJI BIKESの個性の一つ、クロモリフレーム

そのフジが「FUJI BIKES」になってもなお、こだわっているのはクロモリフレームです。

1) しなやかで弾性のある乗り心地
2) 丈夫、かつ他素材よりも修理が容易
3) 細くシンプルな形状


この特性が出る通称「クロモリフレーム』は鉄合金材で製造されているのですが(詳しい話は他のWebで語り尽くされているので、そちらをご覧ください)、このクロモリフレームは乗ると思わず「わっ♪」と呟いちゃうほど粘りと推進性を感じます。

これだけ製品的魅力を醸し出せる部品ですから、もちろん「FUJI BIKES」だけがクロモリフレームを採用しているわけではありません。ロードスポーツ系車両で有名な海外メーカー「Basso」「ビアンキ」「GIOS」などでもリリースされていて、競輪選手もクロモリ車両を使っているほどの信頼性が高く、時代を越えても人気で定評あるフレームです。

(出典: FUJI / BALLAD 公式ページより)

また「Ballad」で採用されている主フレームは『ダブルバテット加工』を施している様です。この加工は「フレームの接点付近は肉厚で、それ以外は薄い」というもの。
この効果は「剛性をある程度損なわず軽量化ができる」こと。鉄素材の特性「重い」を軽減し軽量化を図るという目的を実現しています。

(引用:CSO Bicycle)
上から「トリプルバテッド」「ダブルバテッド」「ストレート(プレーン)チューブ」
強度が必要な箇所だけ太く、他は薄く加工されたものが「〜バテっド」と言われる。この加工の分だけ手間がかかるので、車体のお値段も相乗して高くなる傾向がある。でも素晴らしい技術だ。

もしお近くの自転車屋さんで、クロモリフレーム自転車(メーカーはどこでもいいです)を、試乗させてもらえるチャンスがあれば、ぜひ一度、現在乗られている自転車と比較されるといいでしょう。

きっとペダルを踏み込んだ時、コーナリングの時など「わっ♪」って嬉しくなりますよ。

Balladの概要をみていこう

次に、他のスペックも見ていきましょう。

1. 身長に合わせたフレームサイズは5種類ある

このBalladは、ありがたいことに5つのフレームサイズから選べます。詳しくはFUJI BIKES . Balladの公式ページでご確認頂ければ…ですが、簡単にまとめると下記の様なサイズ感となります。

 ▼ フレームサイズ / (身長目安)
 43cm (158cm – 165cm)
 49cm (163cm – 170cm)
 52cm (168cm – 175cm)
 54cm (173cm – 180cm)
 56cm (178cm – 185cm)
 58cm (183cm – 190cm)

2. フロントフォークが「トリプルバテッド」だったんだ!

先述のフレーム加工のご説明から、この概要に書かれている項目を見ると、何と前輪を支えている部品「フォーク」は、「ダブルバテッド」加工より複雑な軽量化加工を施している様子です。
見込める効果としては「軽量化」と、クロモリらしい「粘るしなやかなハンドリング」が体感できるということ。おそらく…ハンドルが進みたい方向に切り向かっていく感触を味わえそうです。

3. 変速は8段。11-30Tだ。早速いつもの計算をしてみよう

この『新車情報』の恒例となってきました「どのくらいの速度が出るのでしょうか?」分析をしましょうか。

 まずクランク(前のギア)が『Fuji forged alloy crank 44T, w/ alloy chainring guard』と書かれていますので、ギアは「歯数44」。
 そしてカセット(後ろのギア)が『Shimano, 11-30T 8-speed』と記載されています。こちらは1速が「歯数30」で、8速が「歯数11」となります。
 最後にタイヤサイズをみると『Kenda 700×28C』とのことですね。

 そして、1分間にペダルを何回転するか…?ケイデンスと呼ばれる単位(rpm)を合わせて計算をすると、おおよその速度数字が見えてくるはずです。今回は「普通なら80回転/1min」として算出してみましょうっ! すると。。。

  1速(F44T – R30T) …15km/h
  8速(F44T – R11T) …41km/h

おお…なかなか速い自転車じゃないか。ロードバイク並みの爽快なる速度感が楽しめそう。かなりシュッと走れますね。そして完全に車道走行しないとダメな8速での速度です。

4. ブレーキはキャリパー仕様だ

 この手の車両にはよくV型ブレーキを採用されていますが、こちらのBalladは「キャリパーブレーキ」を採用されています。
 どういう違いがあるかというと、V型ブレーキは「制動力が高い」のに対し、キャリパーブレーキは「細かなスピード制御がしやすい」という特徴。

 どちらも一般車として走行するには申し分ない特徴ですが、V型ブレーキはMTBなどでダウンヒルする際の急制動、また泥などの土の塊が付きにくく、タイヤのクイックリリースが容易で整備しやすいという、画期的なシステムです。

 対してキャリパーブレーキは、ブレーキ機能の支点は中央にあり、タイヤリムをかしめる強さに応じて制動するというシステムですが、V型ブレーキと比べて「ガツン」とは制動せず、「グーッ」って制動します。速度が上がるロードバイクには、この制動感覚が重宝されている他、昔からあるシステムなのでシティサイクルにも活かされています。

 どちらが優秀…というのは、この手の自転車では実感できるほどの大きな感動はないかもしれませんが、街乗りで平坦路での乗車ならキャリパーブレーキの方が、車両コントロールしやすいかも。

 charichari個人の見解で言えば、セットされているタイヤ幅が「細め」だし、あまりガツンと効くとスリップしやすいのかも…など少し思ったので、キャリパーブレーキ採用したのにも頷けるかなという感想です。

5. クロモリフレームで車重は10kg !? やったなFUJI BIKES!!

 クロモリフレームは、先述のように素材は「鉄合金」。簡単に言えば「鉄」に「クロム」+「モリブデン」などを配合させ加工したものですが、まぁ重くなりやすい素材です。

 ただ剛性と弾力性を持った素材として、振動が多い自転車にはうってつけの素材で、これを軽量化するのには、薄くしたり細くしたり…という工夫が必要。その技術を惜しみなくフレーム本体とフロントフォークに加工を施したこと、そして他の部品重量も合わせて「トータル重量10kg」にまとめあげたのは、素晴らしいと思います。

 これによりどんな効能があるかというと、「(クロモリ特性の)しなやかな走り」「軽いのでスッと走り出せる」「ペダルが美しく軽い。踏み応えがマーベラスっ」です。これはcharichariも是非、乗って味わいたいですねぇ…。

 それをお値段、約7万円前後から提供する…というのは、ちょっとびっくり。
そのくらい「あっぱれ」な自転車です。

意外とカスタマイズできるみたいだ

大まかに概要から基本スペックを見てきましたが、もう一度全体を見渡してみましょう。

するとフレームに、ちょっと気になるポイントが2箇所あります。

▼ おや?ダウンチューブ上部に何かついてるぞ?

(引用:TWOPADAL)*写真は2019モデル

シフトワイヤーが、ハンドルから配線されている途中に、明らかに普通とは違うジョイントパーツが備わっています。さて…これは一体、なぜでしょう?

答えはもうすでに、先に掲載されている写真にありますが、なんとこのBalladは「Wレバー」を装着することが可能なんです。

(出典: FUJI / BALLAD 公式ページより)

え?「Wレバーってなに?」ですって?
写真の前輪と本体フレームでペダル方向に斜めにあるフレームバー『ダウンチューブ』の上側に、ペグみたいな羽根状の部品がありますよね? これ、シフトレバーなんです。これを通称『Wレバー』と呼んでいます。

写真は2019年モデルのBalladですが、2021年モデルにもこのクラシックカスタマイズが可能なように施されています。この写真では、フロントギアはシングルなので、リアを変速するためだけの片側レバーのみが装着されています。

この「Wレバー」は、昔の自転車によく採用されていたシステムなのですが、近年はハンドルから手を離す変速は危険という理由で、変速レバーはハンドルグリップ付近に装着されるようになりました。

どう危険かと言うと…「坂道登坂中に片手運転で変速したら、バランス崩しやすいから」が、代表的な例でしょうか?(charichari実体験です。コケました)

▼シートステーにダボ穴。これは荷台が装着可能ってことだ

(引用:TWOPADAL) *写真は2019モデル

さ、今度はリアブレーキ付近のシートステー上部に小さな銀色の部品が付いていますね。これは一体、なんのためにあるのでしょうか…?ってもう小見出しで答えを言ってますけど、荷台が装着出来る穴ですね。

このBalladは街乗りや、ツーリングで使う自転車としても想定されてるのでしょう。普段使いに勝手が宜しく、とことん付き合ってもらいたい。そんな開発者の思いが込められてそうです。

こうやって見ていくと、なんて贅沢かつ、お求めやすい自転車なんだと

選べるフレームサイズが5種類あって…
色は3色から選べて…
車速はスッと40km/hで走れちゃって…
カスタマイズも可能で…
荷台や前かご(装着できます)の装着が不便なく出来ちゃって…
お値段は¥69,000(税別 / メーカー希望小売価格として)で…

やっぱりだいぶ魅力溢れてませんか、この「Ballad」。
正直、欲しいです。もし次、クロスバイクを乗り換えるなら是非検討したい一台です。

またこの「Ballad」はちょっとフェミニンな印象を受けますから、男性にはもう少しスパルタンな方がいいでしょう…ってことで。ドロップハンドル仕様の「BALLAD R」もあります。

クラシカルな印象と共に、ストリートテイスト溢れる「Ballad」シリーズ。是非一度、ご覧下さい。きっとあなたも欲しくなるでしょう。


Webで購入して、店頭受取りが可能な取扱店はこちら

自宅に運送屋さんの手で「ほら…お待ちかねの自転車だよ」と、大切に運び込んで頂くのもいいのですが、せっかくですから近くの自転車屋さんで引き取りしつつ、車両の微調整もしてもらえると何かと安心かもしれません。

ということで、楽天市場で販売受付されつつも、店頭渡しが可能なお店を3店舗ご紹介していきます。

▼関東・サイクルスポットさま


▼京都・QBEIさま


京都・サイクルショップエイリンさま


なんだか関東と京都限定…となってしまいましたが、ほか「FUJI BIKES」製品をお取り扱いされている最寄りの店舗さまがございましたら、ぜひそちらでご相談されて下さい。

それでは今日も元気にいってらっしゃいっ♪

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