寒い冬を快適に乗りこなそう

秋も深まりつつある頃です。
こうなると気温はグッと下がり、自転車に乗ると「寒い…」と思わず言ってしまうシーズンを迎えます。夏は日焼け対策を重視しますが、冬に近づき真冬になると「なんとかならんか防寒対策」ということに。

そんな自転車にまつわる寒さ対策を今回は取り上げてみましょう。

人が寒いと感じる気温は何度?

まず我々、人間が寒いと感じる気温は何度くらいなのか?そこから調べてみましょうか。

一般的に現代において、我々が生活の中で「暑い」「寒い」といった環境変化から、多くの人が行動する手段としては部屋の気温の上げ下げをエアコンなどを利用して、快適な温度環境を維持しようと行動します。

もちろん国々によって対応策は微妙に変わると思いますが、日本においては文明の力作であるエアコンを『ピピっ』とする方が、燃料費などを考慮すると手軽で簡単なものです。

この「エアコンの電源ONOFF」を、人間の快適な気温管理の基準としたならば、「寒い」と感じた時に『ピピっ』とするわけです。ではその『ピピっ』とする行動をとる人が一番多いのは、一体、何度くらいの気温なのでしょーか?

便利生活情報サイト『@DIME』さんが2018年に記事「年齢によってこんなに違いが!気温が何度を下回ったら「寒い」と感じる?」にてお調べされた内容を参考に見ていきましょう。

(引用:小学館ダイム公式サイト「@DIMEアットダイム」)

この記事では「電気代が上がる時期」など、読むとためになる調査結果を基に紹介されていますが、その中で、上のアンケート結果をまとめられたグラフを掲載されていました。

これによると多くの人が20度未満で「なんらかの寒気を感じる」ということがわかります。なるほどー。charichariはだいたい10度下回ったらエアコンつけてるかな。それまでは重ね着してるかなぁ。

とにかく「人は20度を下回ると、おおよそ寒さを感じ始める」ということが分かりました。

自転車で感じる冷気感覚は何度?

では次に、自転車を軸に考えていきたいと思います。

自転車に乗っている人は、基本的に外気に晒されています。暑いも寒いも良いも悪いも全て、天候に左右されつつ走行しているわけですが、今回の「寒い」というお題から検討すると、自転車で走行中に起こる「風」は、体感的に余計に寒さを感じるものではないでしょうか?

ということで「同じ気温でも風速によって体感気温は変わるのか?」を調べてみましたさ。すると日本経済新聞 NIKKEI STYLEさんより「同じ気温でも寒さ変わる「体感温度」の秘密」 という見出しで、気象予報士さんがご説明されていました。

「(前文略)…風による寒さです。冬の太平洋側では、週間予報で晴れマークが並んでいて気温が同じくらいでも、風の強弱で体感温度が変わってきます。風速1メートルで体感温度が1度下がるといわれています。例えば、気温が5度で風速が10メートルなら、体で感じる温度は氷点下です。」

風速1メートルで、体感温度が-1度と加算されていく…。

これはヤバイですねぇ。ということは、自転車の平均速度から割り出せる風速というのは、どのくらいの風速になるのでしょうか?ちょっとママチャリの平均速度から計算してみましょう。

[ママチャリの平均速度]
15km/h
[参考に2月の気温を想定]
10℃ *最高気温
[参考に2月の平均風速を使用]
4 m/s
[参考に2月の平均湿度も加味]
55%

さぁ計算する具材は揃いました。ちなみに気象平均数値は、気象庁から抜粋しました。
では早速計算してみましょうっ


1) まず時速を秒速にします。
  ママチャリの速度は「時速」ですので、これを秒速にします。
  15km/h ÷ 3.6 = 秒速 4 m/s

2) 次に体感温度を求める公式「ミスナール計算式」に数字を入れます。

この公式に、先ほどの数値を入れて計算をします。
T =気温 (10℃) / h = 湿度 (55%) / v =風速 (4m/s)
いやはや公式計算なんて久しぶり…

でた答えは…じゃん♪

「1℃」

マジすか。。。計算間違いぢゃないですよね…(3回やっても一緒の数字)。
ママチャリでこの寒さなら、ロードバイクなどの速度が出やすい乗り物は、氷点下になるってことですぜ。ヤバっ…。ほなオートバイで冬の高速なんて80km/hで走ったら…「-8.7℃」

マジですか…かつてのお正月休みに「雪の白川郷」へ友人とオートバイで「行けるかな正月ツーリング」をした時(東京発→白川郷IC経由→)は、最低でもこのくらいの体感温度だったってわけっすね。生きて帰ってこれて良かったっす。。。

寒さを感じる体スポット

ママチャリで2月の昼間に走行すると、おおよその体感は「1℃」ということから、これは人として…防寒対策は必至となります。それではその「想定1℃」で自転車で活動するのに、どれほどの防寒対策が必要なのかをみていきましょう。

一応「1℃」という数値が出たとしても、乗車時間もさることながら、自転車は乗車している人がペダリングで動く乗り物でもあるので、ある程度の全身運動、そして動きやすさも考慮していく必要があります。

それなら『自転車で一番、体で寒さを感じやすいのは、どこ?』というお題で、また人体の不思議調査をしてみましょう。

●人間は寒いのが苦手?

 そもそも人間は「暑い」方が得意なのか、「寒い」方が得意なのか…。人体がこの地球自然に今日まで対応し子々孫々と続いて来れたのは、自然に対する『対応能力』があってこそ。暑い寒いを感じることで対応をしてきたことでしょう。その寒暖を感じるセンサー的能力は、我々はどこに備わっているのでしょう?…つまりそのセンサーを覆えば、寒気対策はなんとやらってことになります。

さぁ話が大きくなってきました。
2016年の日本経済新聞さんの記事『「寒さ」と「暑さ」 人間が弱いのはどっち』によると、本来、人間全てに備わっている能力では「暑い方が強い」とのこと。

その理由を記事では、
2足歩行の生物は足が遅い。だから他の動物に比べて獲物を捕獲するのに持久戦になる。つまりそれだけ追いかけ回すための能力が必要。マラソン選手のように、生物界では42kmの距離を走破できる生き物は、人間以外なかなかいないのは、この持久走でも身体が対応できる発汗放熱能力が高い能力を備えているからである…

なるほどー。
人間ってすごいなぁ。

ではその反対の「寒さ」についてはどうなのでしょう。
暑さに強い人間は、逆の寒さは弱い。身体中に気温センサーがたくさんあり、寒気を素早く感知する能力がある…

皮膚のセンサーはもっぱら「寒さ」を監視している。表面の皮膚における「温点」と「冷点」の1cm2(平方センチメートル)当たりの数を示す。暑さを感じる温点は数が非常に少ない一方で、寒さを感じる冷点は全身にくまなく分布している(各数値の出典:Zotterman,1959:勝浦・綿貫,1991)

(引用:日本経済新聞『「寒さ」と「暑さ」 人間が弱いのはどっち

あ、なるほどっ!
冷点センサーが1平方メートルあたり、これだけの数のセンサーが備わっているということか。そのセンサーの数値が多いほど「さぶっ!今日は冷えますなぁ」という機会が多いってわけですね。

となれば、多い数値が集合している人体エリアはどこか? そこをなんとかすれば、寒さは比較的防げるのかもしれません。ええと…あっわかった。

体の縦軸、つまりど真ん中を主にしてセンサーが集中しているってばよっ!
同時に少し俯瞰でみると「動静脈が走っている部位もセンサーが多い」ってことが分かります。つまり「太ももの内側や腕の内側」も、体温を下げさせないようにセンサーが多めに備わっている…ということなのでしょうね。

てぇことは。。。
体の中心を優先的に防寒すれば、暖かさというか寒さは感じにくいという訳ですな。なるほどガッテン♪ ではこれを基に自転車で使える防寒グッズを準備すれば…

どうだ、これでかなり防寒出来るんちゃう?

ここまでの流れで想定される防寒グッズをメモってみましたら、こうなりました。

1. 頭 部 :ニット帽
2. 首 部 :ネックウォーマー
3. 上半身 :ダウンジャケット
4. 手 部 :手首まであるグローブ
5. 腹腰部 :腹巻
6. 下半身:裏地ボア付アンダーウェア & ズボン
7. 足 部:厚手の靴下 & ブーツ

つまり、こういう出で立ちになるってことですね。

どうです?皆さんが既にお持ちのグッズでもフォロー出来そうな感じでしょ?
これらを乗られている自転車に着用した状態で、乗車された場合…「動きにくいぜ」と思わなければ活用すればいいやん、暑くなるんやったら脱いだらいいやん。…というお話となります。

しかしセンサーが付いているのかどうか分からない場所があります。
いや、付いているとは思いますが、それほど沢山のセンサーではなさそうでも、寒く感じる場所というのはどこでしょうか?っていうお話です。

それは…

8. 耳
9. 鼻

「鼻」に関しては、寒さセンサーは多く付いているでしょうけど、呼吸を妨げるわけには行かないので、防寒が難しい場所でもあります。
「耳」は比較的少ないのでは?その割に、耳は寒いと痛くなりますので、耳そして鼻を防寒するオススメできるグッズを最後にお伝えしましょう。

● 耳の防寒グッズたち

▼[耳]やっぱこれはオススメ!使いやすいイヤーマフ

よくイヤーマフで悩ましくなるのが、ニット帽に干渉して耳周辺が痛くなることがあります。こちらは着用次第、ニット帽の形状次第でもありますが、まだ避けられる形状のもの。写真のようなニット帽なら、長時間でなければ問題ないかと思われます(個人差あると思いますが)。
とはいえ十分に活用できる定番アイテムですので、持っていたら普段使いできるオススメ商品です。


▼[耳] 同じイヤーマフでも、やはりコレは外せない!Harris Tweedのイヤーマフ

昔から日本でも定番中のアイテム。女子がしていると可愛さ10%増になる魔法のアイテムと言っても過言ではないHarris Tweedのイヤーマフ。お値段は¥5,500(2020年現在)と、いいお値段しますが、charichariも毎年なんだかんだで使い続けて早や10年。定番すぎて使いやすい。


●[鼻] マスクで使えるオススメアイテム

▼ マスクの中に空間を。呼吸も温もりも感じれるインナーフレーム

こちらはamazonで販売しているものですが、このご時世、マスクが必須アイテムになっている中、どうしても自転車を漕いでいると、寒さは大丈夫そうだけど呼吸が苦しい。それを楽にしてくれるアイテム「マスクのインナーフレーム」です。一つ持っていると結構重宝します。charichariも最近使い始めたのですが呼吸が結構ラク。マスクへの口紅の付着も避けやすく、女性にはオススメかと思います。

●[番外編] こんな商品が出ているとは!ちょっといいかもおもしろ商品

▼口も鼻も耳も一体型!むしろオートバイで使えるかも

自転車では少し、呼吸の妨げになるかもしれないが…ポタリング程度な乗車には快適かもしれない。寒冷地での短距離通勤、通学にはオススメだろうアイテム。しかも¥350円で送料無料(2020年現在)ってホンマでっか?な驚きアイテム。


もう少し見た目をなんとか…と思った方は、こちらがあります。こちらの方がもこもこしてなくって、シュッとしてるかな?ま…お好み次第ですけど。


というわけで、いかがだったでしょうか?
寒い時期は体調を崩したりしやすい、人間にとって「厳しい」環境となるわけですから、暖かくして冬を楽しく過ごしたいものです。

みなさんの防寒対策のアイデアのお手伝いになれば幸いです。

それでは今日も元気に行ってらっしゃい♪

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