シティサイクルをアップデートしよう (その3「ブレーキ強化」<後編>)
さて先々週からお送りしてます、この特集。今週は「ブレーキ強化<後編>」です。前回はリアブレーキの云々、フロントブレーキのパッド交換のお話を交えながら、ブレーキ強化のお話を熱く語りましたが、もちろんこの後編でも、暑苦しく語ります。
ママチャリのブレーキパッドを交換するだけでも、十分なアップグレード化を果たしますが、それ以上なる絶対的なストッピングパワーが欲しいという方は、フロントブレーキのブレーキアームのアップグレード化をオススメします。
題して
「ママチャリにデュアルビボットブレーキキャリパーを装着することができるのか!? またはV型ブレーキのアップデート化はできるのか?」
●構造とサイズさえ合えば装着できる
そりゃ結論は「合うものがあれば(できる)」ですけれど、それを言っちゃあ、終しめぇです。一般のシティサイクルは、フルノーマル仕様で最大速度は約40km/hとちょっと (競輪選手の挑戦による/ソースは動画)。普段は20km/h未満が、ママチャリの平均速度なので…軽重量のことも計算すると、急制動から生じる事故『スリップ&スピン&ハイサイド』は、あまり起こらなさそう。
ということは、急制動をかけられても安全に停車出来そうならば、思った時に「グッ」っと停車出来る方がそりゃ安全度は高くなるってことです。
そこで、そんなママチャリに装着できるオススメのブレーキシステム『デュアルビボットブレーキキャリパー』が登場するってわけですよ。
●ギュッと効く。もはや感動。
「デュアルビボットブレーキキャリパー」は、通常の自転車についている”シングルビボットブレーキキャリパー”に比べ、デュアル(2軸の)で制動することで、がっちりとしたストッピングパワーを得られます。その差に感じる感動は、オカン(charichariの)もびっくり感動したほどです。
シティサイクル用の「デュアルビボットブレーキキャリパー」のラインナップは、それなりに多く価格帯も¥1,000ちょっと 〜 ¥6,000程度と、カスタムにはちょうどいい価格帯です。
まずは「¥3,000まで」から見てみましょう。
▼TEKTRO(テクトロ) 800A FRONT SILVER BR-TK-180
おしゃれ系一般車、電動付ママチャリなどに採用されている日本専用モデル。アルミ製につき200gと軽量。シングルからデュアルに交換するにはお手頃のキャリパーとしてオススメ。
▼ダイアコンペ DL800 ブレーキ1個 フロント用
じっちゃんもばっちゃんも知っているダイアコンペ、安定の製品だ。「ぐっ」とブレーキをかけると、あら何これ?頼もしい感触に『さすがダイコン』とつぶやくこと必至。188gとこちらも軽量なのが嬉しい。
この2種がシティサイクルにはオススメですね。
そしてシティサイクルのブレーキキャリパーとしては、最高級ランクに君臨するであろう製品がこちら。
▼DIA-COMPE BRS202 1個 ダイアコンペ ブレーキアーチナット式/約50mm/前用・シルバー
同じブレーキでも何が違うのか? それはクイックリリースがついているの。パッドの交換、タイヤ交換の時に、ブレーキワイヤーを緩めることなく、リリースレバーで外せるのは超便利&レーシー。お値段¥5000未満也。
シティサイクルのデザイン上、この3点から選ぶといいのではないでしょうか?
続いて今度は「Vブレーキ」です。
●Vブレーキ着用シティサイクルが増えた理由
多くなりましたねVブレーキ採用自転車。リムブレーキとしては強力な制動パワーを持ち、整備も楽チンなVブレーキは「さすがシマノさん」です。あ、Vブレーキってシマノが開発したブレーキシステムなんですよってに(→wikipedia)。
Vブレーキの利点は
「キャリパーブレーキに比べて効き感が自然(コントロールしやすい)」
ということ。あまり欠点らしい欠点はありません。汎用性もあり制動感覚がわかりやすいVブレーキは、一般公道用自転車でも多く採用されるのは納得がいきます。
●Vブレーキのアップデート
アップデートには、現状ついているVブレーキよりグレードアップ化をテーマに考える方がいいでしょう。ただcharichariとしては、Vブレーキを交換するより、Vブレーキ用のブレーキレバーの交換を考える方を選ぶんです。
というのは、Vブレーキを製造しているメーカーは数社あるのですが、おおよそシマノ製が多く(TEKTRO製もありますが)、Vブレーキそのものにおいて、シティサイクル程度の速度域なら、故障や破損のチャンス以外でハイグレードクラスの製品に変えるのは、ちょーともったいないかなーと思います。
であれば、ブレーキレバーをアップデートした方が、見た目も実感もありますのでオススメです。というわけでオススメのブレーキレバーとはどんなのか?
▼シマノ ブレーキレバー 左右セット ケーブル付 BL-T4000 ブラック
汎用性が高く、2フィンガー仕様のショートレバーを採用。シティサイクルにスポーティな印象は当然ながら与えてくれるし、何よりこのお値段でコレですか!という感触が得られる。初めて交換する人にはオススメのレバー。
▼シマノ(SHIMANO) DEORE BL-T610 ブレーキレバー 左右セット(2フィンガー/ケーブル付)
個人的にお気に入りのブレーキレバー。こちらも人差し指と中指のみでコントロール出来るショートレバーを採用。ぎゅっと引いた時のもっちり感がたまんない♪ 価格、そして感触、制動における安定感が心地よい。
と、シマノ製製品を押しているみたいになりましたが、やっぱいいですよシマノさんの製品は。価格を少し上げると、その分きっちりと分かる製品質感差は、ライダーにも嬉しさを与えてくれますし。みんなが「シマノ、シマノ」というのに飽き飽きしているあまのじゃくさん、一度だけ使ってみて下さいよ。「へぇ…」という感動はあるからさ。
で一つ、お断りがありますが、ハンドル形状がセミアップハンドルの場合、2フィンガーレバーではブレーキがかけにくいので、合わせてフラットバーハンドル化をオススメします。
ついでにグリップも交換しちゃってさ。カラーリングも自転車と合わせちゃったら、おしゃれになりますよ。オススメは「バーテープ」。ほら、グルグル包帯のように巻いているヤツですね。charichariはそうしています。ぜひ過去記事も見てください。
案外しっくり。バー・テープのススメ
というわけで、今回は「ブレーキの強化」を2編に分けてお届けしました。参考になったでしょうか?シティサイクルのオオカミ化、ここまでだけでも見た目も性能も変わります。ぜひトライしてみてください。
次回は「ライディングポジションの前傾化」
先述のフラットバーハンドルのススメと、サドル調整についてお伝えしましょう。お楽しみに。
それでは今日も元気にいってらっしゃい!!