かの2代目プレジデントは自転車がお好き

2018年11月30日、アメリカ元大統領であるジョージ・H・W・ブッシュ (George Herbert Walker Bush)氏が亡くなられた。94歳というアメリカ歴代大統領経験者でも最も長寿だった。(写真出典:wikipedia)

第41代故ロナルド・レーガン元大統領のあとに着任したマスター・ブッシュ大統領は、歴史的偉業となる米ソ冷戦集結、麻薬根絶のためのパナマ侵攻、イラク軍へのクエート侵攻から生じた湾岸戦争、ソマリア内戦介入など激動の4年間を勤め上げた。その後ビル・クリントン前大統領に選挙で敗れるものの、たった4年間でアメリカ国内のみならず世界にとっても秩序と自由、そして協調を基にした数多くの協定を画策した実績は、今でも語り継がれている。心からお悔やみを申し上げます。

 

 

そんなマスター・プレジデントのご子息、ジョージ・W・ブッシュ(George Walker Bush)。ご存知の通りこの方も前大統領だ。写真を見てもさすが父と息子。よく似ていらっしゃる。(写真出典:wikipedia)

小ブッシュさんの任期は2001年から8年間。父ブッシュの偉業に負けず劣らず激動の時代を駆けていった。同時多発テロ、アフガニスタン侵攻、イラク戦争、世界同時不況などがあった時代だったわけだが…とかく動けば裏目に出てしまう結果ばかりで、国民からの不満を煽っちゃった残念大統領だ。ただイラク戦争では、湾岸戦争の火種を切ったフセイン元大統領を拘束したことで父ブッシュとの”共同作戦”が出来たことは心中、マスター・ブッシュ氏と小ブッシュさんは、揃ってホッとしたことだろう。

 

 

 

でその小ブッシュさん。実は自転車に乗るのが大好き。日本でも時々Newsになったが、愛車のMTBに跨り颯爽と世界各地でポタリング or ツーリングすることが彼の唯一の気分転換だった。いや本来は膝の怪我からのリハビリのために乗り出したのだが、もうハマっちゃって大変なことになる。

最初は自宅周辺のライディングだったが、それが別荘的施設のキャンプ デーヴィッド周辺となり、諸国に赴く時に良さげなスポットがあれば、エアフォースワンに積み込みーの、サミットでもついでに走れそうなもんなら持っていきーの。かの洞爺湖サミット(2008)でも喜んでライディング。そのお姿はキラキラリンな少年のようだったと言われている。…確かにキラキラリンだ。

 

 

彼の趣味を知った各諸国では、小ブッシュさんが我が国にやってくるとなると、自転車をプレゼントしたりしちゃったり。おかげで交渉もスムーズに進んだ確率80%(あとの20%は相談内容次第だと想定)とかなんとか。

 

 

 

 

その小ブッシュさんが愛用している自転車が当時「TREK Fuel 8 特別U.S.A. model」だった。もちろん今も乗られているかと思うが、今でも常に乗車しているかどうかは定かではない。だって「Unaited States of AMERICA」とデカデカと塗装されているからだ。もしかしたらホワイトハウス専用車になっている可能性がある。しかしこの自転車を皮切りにハマりんこしたのは確かだ。

(写真出典:http://cryptome.org/pp8023.htm)

 

 

 

ご存知の通り、TREKは世界でも有名なスポーツ自転車メーカーだ。本社はウィスコンシン州にある。charichariも赴いたことがある同州は豊かな大自然溢れることで有名なところだ。ただ遊園地「Little Amerricka」での木製ジェットコースターにはレールからギシギシ音が別の恐怖を煽られた記憶がある。初バンジージャンプもここだったな…

TREKはアメリカを代表する自転車メーカーだけに、大統領へ送られた自転車「特別U.S.A. model」はさぞ、小ブッシュさんの心をズキュンしたのだろう。しかもこれほどの輪行に付き合った自転車もそうそうない。自転車さま小ブッシュさまである。

小ブッシュ大統領は多趣味で、野球はもちろん(一度プロ野球でも始球式をした)、絵を描く(腕前は素晴らしい)などほか、多義に渡る。マスター・ブッシュも多趣味だった(アメフト、実は自転車もちょっと好きだったそうだ)こともあってだろう。DNA的なお話かもしれない。

 

マスター・ブッシュが亡くなった今、かつてのアメリカを知る国民は非常に悲しんでいるだろう。トランプ大統領も「繁栄の基礎を築いた方」と述べ、G20の会談から国内は政府予算決定の日の延長など、マスターへの追悼を全姿勢で示している。確かにアメリカの希望ある未来へのターニングポイント(冷戦終結)を創造した人だ。(写真出典:WNKY.com)

 

 

 

息子である小ブッシュ前大統領は政治ではちょっと残念さんだったけど、こうなったら今取り組まれている退役軍人のリハビリテーションアクティビティをもっと広げて、平和活動の一端になるようなイベントを世界中にしてほしいな。きっとマスター・ブッシュ氏も喜んでくれるはずだしね。

 

 

以上、『自転車多事争論』でした。

 

 

 

 

 

 

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