人に合わせて自転車を作るフルオーダーメイド サイクルショップ

スーツやドレスで「オーダーメイド」をすることは、着る人の個性を十二分に引き出し、ボディシルエットを美しく見せて魅力的にさせるという利点がある。昔ほど非常に高価ではないが、スーツを一から仕立ててもらうことは、今の時代でも少し贅沢した一着を作ってみたいことだ。

それを自転車でやってしまうショップが、カルフォルニア/サンタローザにある。ワイン畑に囲まれた「Sycip Designs」というお店だ。チーフのJeremy Sycip(ジェレミー サイシップ)氏は、美術学校での通学などで友人たちとよく自転車で移動していたが、多くの友人はスピードの出るロードバイクを好んでいた。しかしJeremy氏は、ロードバイクのような自転車も好きだけど、それより身近で親しみやすい生活の一部としての自転車のデザインに興味があり、乗る人それぞれに適した自転車をデザインすることは出来ないだろうかと思い立ち、美術学校を中退し1992年に今の「Sycip Designs」を弟と一緒に立ち上げた。

 

 

彼の自転車作りはまず、乗る人の身体測定から始まる。身長、足の長さ、腕の長さ、胴の長さなど全てチェックしていく。そのサイズを全て控えて、オリジナルのフィッティング用の自転車でフレームサイズや各パーツのポジションを調整していく。

 

 

調整したフィッティング用の自転車に実際、乗車してもらってペダリングやハンドルのホールド感など確かめてもらうのだ。そこで変更や調整の希望があれば、乗り手と相談しながらサイズを決定していく。

 

 

 

そのサイズを元にフレームを作っていくという流れだ。もう自転車のフルオーダーメイドなのだ。

 

 

 

映像ではロードバイクモデルでフィッティングしているが、シティサイクルでも調整をするし、さらにその人の生活で「どんな自転車があったらいいと思うか」もヒアリングして、その希望を叶えられる自転車を作っているそうだ。

Jeremy氏が、自分用に作った自転車がある。特にお気に入りなのが、バーベキュー用の自転車だ。グリルはフロントキャリア部分に置けるようにフレームを作り、リアキャリア部分はまな板、そしてビールや食材を運べるサイドバックも装着できるように仕立てた自転車だ。

これがなかなか便利で、友人や家族と一緒に、事あるごとにバーベキューをアチコチでしちゃっているそうだ。

 

長く付き合う自転車は、快適で便利でなければならないし、気に入ったものでないといけない。それがJeremy氏のような人に我が自転車を作ってもらえると、本当に一生、手放せない自転車になる事だろう。カリフォルニア在住のお友達はぜひ、彼のお店に行って「自分だけのマイチャリ」を作ってもらおう。

 

SyCip Design official Web (http://sycip.com/)

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA