チェーンの構造とメンテナンス方法

<整備テマヒマ度 ☆☆☆☆>

 

チェーンオイルのお話を以前させて頂いたのですが、色々なご意見を頂きました。

「『なんでもいいです』なんて答えはあるかっ!」

て(笑)。

 

すみません、乱暴な記事を書きまして…。でも自転車チェーンは構造的に金属以外の他物質が組み込まれているわけではないので、こまめな注油さえ定期的にすれば結果、日常使用の自転車オイルは本当に価格が安いオイルでも高いオイルでも「なんでもいい」です。

その理由を以下、分かりやすくお伝えしていきますね。

 

1.自転車のチェーン構造と、バイクのチェーン構造の比較

   

<一般的な自転車チェーン>       <一般的オートバイチェーン>

 

形状も名称もほぼ、自転車もオートバイも大体一緒なので、違いを見つけるのは難しいかと思いますが、オートバイ用のイラストで『Oリング』と書かれた部品があります。でも自転車には書かれていません。つまりこの部品の有る無しで「自転車チェーンオイルはなんでもいい」と言ったのです。

 

自転車のチェーンは、基本的に金属部品だけで構成されています。それはなぜか?答えは簡単です。それで十分、駆動伝達を行え、耐久性も問題ないからです。

 

バイクチェーンは、金属以外にゴム部品が入っています。その部品が「Oリング (もしくはXリング)」と言われるものです。なぜ付いているのか? 答えはこちらも簡単です。高速回転による金属磨耗を抑えるグリスが「Oリング 」内側に注入されているからです。

この「Oリング 」は、どんな風にグリスを抑えているのか?オートバイブログ『Ride On GSX-R!』さんから、イラストをお借りしてご説明すると…

イラスト内で「ピン」というチェーンのつなぎ目の中心を担っている部品の周りに、赤い線の部分がありますよね。これがグリスです。そのグリスを外に出さないように「Oリング」があります。イラストでは左側だけに「Oリング」がありますが、本当は左右にあります。

この「Oリング」が切れたり、ひび割れが起きると、バイクのチェーンも交換になりますが、このゴム製品を痛めないようなチェーンオイルを、オートバイは必ず使用する必要があります。

しかし自転車には「Oリング」までの加工は必要なく、金属部品だけで構成されていることから、少々変なオイルを使っても(サラダ油とか)、多少は駆動能力を発揮してくれるのです。本当はオススメしませんよ!? ドロドロになるから(経験者談)

 

 

またよく質問をされるのは「チェーンが伸びるってどういうことか?」ですが、答えは「チェーン部品の接合部分の磨耗による隙間拡大」です。

新品の時は、それぞれの部品はきっちりジャストサイズで組まれていますが、使用していくうちにスプロケの歯(後輪のギザギザ部品ねw)と、チェーンが擦れて徐々に磨耗していきます。その写真をまたまた人のブログ「ロードバイクぶろぐショ!」さんからお借りして拝見しましょう。

この隙間が1箇所だけではなく、チェーン全部に磨耗が生じているわけですから、間隔も空いて「だらっ」っとしたチェーンになることを『伸びる』というのです。

 

この『伸びる』というのは、チェーン駆動の乗り物や機械に生ずるものです。

 

 

2. メンテナンス方法

こまめな点検、そして注油。これしかないです。

古い油をしっかり取って、新しいオイルを注油してやること。これはオートバイも自転車も変わりありません。方法も全く一緒です。オートバイチェーンメーカー「D.I.D.」様のメンテナンス紹介ページがあるので、紹介しておきましょう。

 

D.I.D. (大同工業株式会社)

記載内で「燃費が悪くなる」は、自転車なら『余計な体力を奪われる』ですね(笑)。自転車チェーンでは交換の時期はまちまちで、一概に『5000kmで交換』とも言い切れません。日常使用なら…

つまり1日15km平均走行するなら、1ヶ月で450km程度。この計算なら1年ごとに交換しなくてはなりません。

チェーンの伸びのチェック、たわみの確認、こまめな注油をしっかりやれば、寿命は伸びますので、ほったらかしせずに定期的に見てやってください。

怠ると…チェーン交換だけではなく、スプロケ交換やプーリー交換などの、あの「ギザギザ部品」まで総交換せざる負えなくなり、無駄な出費が増えるというものです。そうならないように大事に見てあげてくださいね。

 

では今日も安全運転でいってらっしゃいっ!!

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA