地震の時、自転車は使えるのか
6月18日(月)に大阪で発生した大阪・高槻地震は、今なお余震が続いているそうです。お亡くなりになられた方、怪我や地震による精神的なダメージ、そして現在も復旧作業に当たられている方々、避難されている方々、心よりお悔やみ、並びにお見舞いを申し上げます。
さてこの「自転車整備」サイトでは、今回の地震を受けて、地震発生後数時間経過した際の被災者による移動手段に、自転車は活用出来るのかを考えました。
まず「自転車を使う」ということにあたり、環境の条件が必要です。
1.自転車に乗車もしくは手押しをされる方の健康面
2.路面状態において凹凸や障害物の有無、また車両による渋滞状況の交通環境
この2点が自転車を走らせる必要条件ですが、この条件を満たした場合、果たして自転車を使用することの利点と欠点は何かを思いつく範囲であげてみました。
1.避難の際、目標地点への到達時間の短縮 <利点>
2.前カゴ及び荷台がある自転車は、総量30kg程度の荷物を運搬できる<利点>
3.道幅が狭く、限られた進路でも場合によっては走破出来る<利点>
4.進路匂いて大きな溝、亀裂が走っている場所は走破出来ない<欠点>
5.徒歩の方が進路進行出来る環境では、自転車乗り捨てなければならない<欠点>
6.車両の故障、欠損時に修理修復に時間を取られる(乗り捨てか)<欠点>
以上が持論レベルではありますが、ざっと上がってきました。そもそも自転車も移動を楽にする我々の「道具」の一つですから、当たり前の話ですが状況下では目標地点までの自転車での移動走破を諦めざる負えない場合もあります。
こういったことを「地域安全学」の観点から論文をまとめた方がおられます。
「津波避難における移動手段と自転車活用に関する研究 ―南海トラフ地震に備える愛知県田原市の訓練事例-」
(http://isss.jp.net/isss-site/wp-content/uploads/2016/03/2015-042.pdf)
都市規模環境によって、また地域の地理条件にもよりますが、皆さんのお住まいの地域でもし震災などの災害にあった場合、コミューターとしての自転車は避難所までの道具として活用出来るのか、もしくはご家族ご親戚などで避難が難しい体調の場合、その家に向かう際に自転車は活用出来るのかなど、平常時にご確認頂くといいかもしれません。
また現在、大阪・高槻地震における対応について、自転車関連の発表がありましたので合わせて下記にご案内します。
シェアサイクルサービスの「HELLO CYCLING」は6月18日、阪神地区の11箇所の駐輪ステーションにおいて、自転車の利用を無料化したと発表
(https://japanese.engadget.com/2018/06/18/hello-cycling/)
自転車は燃料を使用しない乗り物につき、非常時において補給を必要としない有効な車両です。有効活用する上で、パンクを筆頭とした軽度な故障補修が年齢性別問わず対応出来るスキルがあると、被災地での行動が迅速に行えるのではと、個人的には思っています。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。