手放した愛車の進路はいかに?

就職、進学、引っ越し、子供の成長、体調悪く…など、故障や破損以外で「まだ乗れる」のに手放せざる負えない自転車との『別れの時期』は、いつか必ずくるもの。これまで色々と一緒にアチコチ出かけた相棒との別れは、突然やってくるものです。

最近はメルカリなどの個人間で取引ができるWebサービスがあり、時間の余裕があればできますが、引っ越しなど限られた時間しかない場合は大抵、処分する方向で検討します。

その処分する方法は一体、どんな方法があるのか?そしてその処分された愛車のドナドナの行先はどうなるのか? 今回はこのテーマでお話しましょう。

処分方法はこれだけある

愛車を泣く泣く手放す…。たとえ近所でも悪天候でも、時には粗雑にしてしまっても自分のために文句を言わず付き合ってくれた相棒。ママチャリと言えども、労わなくてはバチがあたりそう。

そんな情が入った自転車を大事に引き取ってくれる方法はこちらとなります。

❶ 愛車を大事に引き取って欲しい場合

[友人知人に譲る]
 心情が知れた相手に譲ることは、最高の手段かもしれません。タイミング合えば、また再会出来るんですもの。自転車が欲しいetc、と言っていた方がいたら是非、相談してみましょう。

[購入したお店に相談する]
 安心出来て、愛車とのお別れのケジメが出来る方法でしょう。引き取り料金は発生するかもしれませんが、まだ乗れる程度の良さなら、新しいパートナーに購入されて大事に乗ってもらえる可能性は高いです。

[リサイクルショップに相談する]
 同じくケジメがつきやすい方法ではありますが、愛車を少しイヤラしく見られて『こいつは売れそうだジュルル』と、まるで商売の道具としか見られない傾向があるかもしれません…あ、すみません妄想がいき過ぎました。自転車店と比べて専門的ではないので、その辺を割り切れば、良い引き取り先になります。

[自転車買取専門店に持ち込む]
 ー「リサイクルショップではなんだかかわいそう…購入した自転車屋さんは、今となっては…かなり離れているしせめて自転車のことを知っている業者さんが良いんだけど」
 そんな方には「自転車買取専門店」をチェックしてはどうでしょうか?出張買取もしてくれる業者さんもありますので、一度Webでお調べ頂くのも良いかと思いますよ。


ー「この自転車とはもう未練もねぇ。あちこちガタがきているし、修理するのも無理な話。そもそも乗り始めがタダ同然で手に入ったヤツさ。この機会にちょうどいいから処分しちまおう…」

言い過ぎたかもしれませんが、そういった心情を現在の愛車にお持ちの方は、愛車に情けは無用です。スパッとバッサリ処分することをオススメします。

❷ 処分したい場合

[粗大ゴミに回収してもらう]
これ一択です。粗大ゴミを電話やWebで申し込んで、コンビニで粗大ゴミのステッカーを購入して、指定日にポイ。無情に淡々と処理をしていきましょう。


本題はここからだ。手放した自転車のドナドナ物語とは

さぁ、❶でも❷でも情があるかないかの差だけで、結局は「処分する」という結果は変わりません(それを言っちゃおしまいですが)。

所有者だった人間個人の行く末は、己で進む道ですので、明瞭な気分で次のステップに進みますが、お別れさせられた愛車の進路はどうなるのか?幸せな「車輪生(人生とかけて)」を迎えられる可能性はあるのか…?今日のお題はここからが本題です。

以下の事柄は、事前に調査及び取材はさせて頂いておりますが、都道府県の自治体によって変動、また時世などによる誤差は経年上、情報の更新や変化が発生する場合があります。この記事だけを鵜呑みせずに、利用する処分方法に沿って自転車は処分して下さい。

ー1. 店舗で引き取られた自転車の物語

引き取られた時の車両状態にもよりますし、中古自転車として販売が出来る店舗さまなら、程度次第で自店整備販売が可能。大事に乗ってくれるオーナーさんが見つかることを願い、セカンドライフへ旅立って行くことでしょう。

しかし中古自転車を自店販売出来ない店舗さんは、中古自転車の仲介業者を通じて旅のお手伝いをします。この段階で販売出来ない状態(利益化出来ない車両)のものは、鉄の材料としてリサイクル。しかし販売出来るもの(利益化出来るもの)は、国内販売が可能か、それとも海外へ輸出か…の2択で選定されます。

ー2. 粗大ゴミとして回収された自転車の物語

粗大ゴミで回収された自転車の旅は、いきなり「ゴミ扱い」とレッテルを貼られた過酷な旅です。運搬方法は各市町村の収集車事情があるので様々ですが、よく見られるのは積載トラック。そして運ばれる先は「粗大ゴミ置き場」と称される場所。ここである程度分別されます。

少し古いDATAですが、「資源・リサイクル促進センター」がWebで公表している『回収された自転車の行方』(2007年集計)では、以下のようグラフになっています。

少年が無邪気に「へぇ!」と笑顔気味に眺めているイラストがありますが、約7割がスクラップされるという現実とのコントラストがありすぎて…心が痛む思いです。

下の写真は直接、ゴミ収集場へ持ち込まれたもの(粗大ゴミは直接、持ち込んだらかなりお得な場合があります。詳しくは自治体へお問い合わせください)。おや…自転車が見えますね。持ち主さんはきっと、数ある思い出を胸の中に収めつつ、お別れしたとお見受けします。

出典:http://userdisk.webry.biglobe.ne.jp

しかし表によると、約2割は幸運にもスクラップから免れた自転車があります。ここが最後のチャンス…いわば九死に一生を得た自転車たちとなります。なんだかディズニー映画ばりの冒険が始まるワクワクな自転車も多いのかもしれません。

ちなみに「放置自転車」の場合、また別ルートでドナドナされます。なぜ別ルートなのかというと、盗難車の恐れがあるため、防犯登録とのチェック過程が必要となるからです。

選ばれし自転車たちの冒険

「ワシはもうだめだ…お前はまだ若い。ここからなんとしてでも生き残れ…」

「やめろっこの分別スタッフ!おじさんをそっちに連れて行くなっ!おじさーんっっ」

…そんなドラマが始まるのかはさて…?ですが、先述の円グラフの通りならば、100台あれば約20台は選ばれし自転車になる傾向があるそうですので、こんな感じのスタートもドラマティックになって、この文章も読みやすいのかもしれません。ここからの文章では、伏線でドラマ的フレーバーも入れながら進めていきましょう。

❶ 国内で販売できそうな程度の廃棄自転車

 中古自転車を専門に扱う仲介業者さんが行政から販売され、入札があった業者さんにまとめて落札。「まとめて」ですので、ある意味『宝の山』的なものなのでしょう。そこから国内販売向きと判断して中古自転車店と売買されます。
 しかしそれも整備費用がさほどかからない上質ランクなので、そもそもいらなくなって捨てられた廃棄自転車では、国内販売できるほどの程度の良いものは少ないそう。

 ここでのドラマ性はさほどなく「何しに来た。ここはお前が来るところではない…」とたしなめられるほどの迷えし上質自転車陣なのかもしれません。

❷ 海外へ輸出され、販売できそうな廃棄自転車

 国内で販売できなくても海外でなら販売できそうだ。そんな自転車はコンテナに積み込まれて輸出されます。どこに行くのかと言うと、東南アジアやアフリカ等の途上国へドナドナされます。

 ー降り立った地は渇いた大地と子供の笑顔が素敵な異国の地だった

 完全にアフリカを想定した台詞ですが、そんな土地で第二の人生をスタートする自転車たちは、そこに住む人々の生活の足として活躍することになるそうです。もしかしたら、かつてのあなたの自転車が、地球の反対側で今なお、元気に生きているかもしれませんね。

ほな電動アシスト自転車は人気なのでは?

 そりゃ海外だって登り道も下り道もあるし、電動アシスト自転車なんて、近年の人気車両とちゃうの?…と思っちゃうものですが、それがそうでもないらしい。

 まず電動アシスト自転車のバッテリーは原則、自転車販売店が回収し処理されます。車両本体は…バッテリーなき自転車なので、国内で中古車として販売できるかどうか、もし利益が見込めないものは「鉄の材料としてリサイクル」です。

 確かにたとえ途上国へバッテリー付きで輸出しても、電圧も違うだろうし充電するチャンスが少ない…。それに街中のチョイ乗りではなく、文化が違えば走行距離も大きく違ってくることでしょう。

 例えばフィリピンでは日本製品専門のリユースの専門業者が存在し、家電から自転車もリユース・マーケットで商売をされているそうですが、電動アシスト自転車は、興味を示さないそうです。

理由はそれより「Made in Japan」の中古オートバイを購入する人が圧倒的に需要あるからだそうですよ。そりゃそうだガソリンは、おおよそどこの国でもあるしねなるほどね。

やはり人気はママチャリだそうだ

 Web調べで恐縮ですが、海外へ輸出する自転車の場合、どの車種がマーケット的に好都合なのか…も片っ端から調べてみました。

すると、ほぼ万人が乗りこなせるママチャリ(ファミリーサイクル/セミアップハンドル,フルチェーンカバー,etc仕様)は、海外でも需要が多く、現金化は出来るようですが、それに比べ、シティサイクル車(バーハンドル,etc仕様)は、ママチャリより低い価格で買取されている傾向があるようです。

 一番、需要がないのは折りたたみ自転車。途上国では折りたたむ必要がないのかもしれません。逆にその中で高価買取されているのはロードバイク、クロスバイク系。海外でも人気で高値で売れるのでしょうか。

 また車両サイズは26-27インチのタイヤサイズ車両が流通されやすい傾向がありました。二次使用する人口が成人サイズが多いからなのかもしれませんね。

*この調べは「粗大ゴミ」などの廃棄された自転車で、なおかつ海外へドナドナされる自転車と、条件を限定した場合に見られた傾向です。国内販売されている中古自転車でのお話では決してないので、ご了承ください。

とにかく誰かのお役に立てているならば嬉しいではないか

日本から見て地球の裏側なのか、はたまたご近所の国へ「第二の人生」を歩めている元相棒ならば、それはそれで嬉しい話。どんなきっかけがこの先、個人と相棒(自転車)の将来に待ち構えているのかは分かりませんが、もし別れなければならない状況になった時は、相棒を大事に見送ってやることが「第二の人生」を歩める可能性が高くなります。

そのため(?)には日々整備点検を怠らず、モノにも魂があると思い、大事に扱うことが不可欠。かつて幼少の頃に教えられた『なんでも大事に丁寧に』の標語は、こんな状況になったとしても、一端を含んだ教えなのかもしれません。

Webで自転車を買取&回収ってくれるサービスもある

長いドナドナ自転車の旅ルート事情をお伝えしてきましたが、大まかにまとめますと『国内需要がありそうなら中古自転車販売店。国内需要がない程度のものは海外へ。それ以外はスクラップとして鉄素材としてリサイクル』となります。

少なくともある程度は『製品→処分→再利用→加工→製品』と、プロダクトサイクルが構築されている乗り物である自転車は、地球上の乗り物でクリーンな乗り物の一つなんでしょうか。

その循環に携わっている関係者の皆さまに敬意を払い、自転車の乗り捨て放置や無作為廃棄などは必ずやめて、個人の自転車は責任を持って最後まで面倒を見ることを守りましょう。


最後に参考ですが、もう一つの手段をご紹介しましょう。
不要になった自転車などをまとめて回収&買い取ってくれる企業さまを紹介します。自分の自転車が日本の誰かさんの相棒として活躍することを祈って売却相談をして頂ければ…きっと自転車も、入手された方も嬉しいのではないでしょうか?


■オールサポート

こちらは『不用品回収&買取サービス』につき、自転車を含めた不用品の回収&買取を担ってくれます。近畿エリアを中心に活躍されているので、お住いの方で自転車と合わせてまとまった不用品がある場合、一度お見積もりの相談するのもアリかと思います。

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いかがだったでしょうか?
色々とお伝えしましたが、皆さんにとって自転車にとって、どの方法がいいのかの参考になれたら…と思っています。

また廃棄処分する場合、防犯登録の抹消については必要となります。というのは、粗大ゴミで指定場所に出した際、もらっていく方がいます。このもらっていった方が引き起こしたトラブルに巻き込まれたりすることが過去、何度か耳にします。

ご自身される場合は最寄りの交番、または警察署で相談するのが早いですが、回収業者さんや引取してくれる自転車屋さんなどが代行してくれるケースもありますので、「捨て方によって相談先が変わる」ということをご周知下さい。

ちなみに…防犯登録は登録開始後10年間有効なので、「10年以上経過」した自転車なら手続きを行う必要はありません。


それでは今日も元気にいってらっしゃいっ!!!

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