男ってこういうのが好きなんでしょ? 豪陸軍のeBike、徹底分析。
ミリタリー好きには興味しかないこの話題。
しかもかつて日本陸軍も「銀輪部隊」と称される自転車部隊が存在しましたが、時代とともに防衛方法や攻撃方法が兵器の技術進化に伴い、兵士と兵士との戦場から「無人兵器の戦い」へと変わっていきました。もちろん人が介入する機会はまだまだありますが、現地対面で争う機会は昔に比べるとなくなったと思います。
同時に戦争という行いは、現代世界での先進国間ではナンセンス。むしろ戦争まで発展するのを防ぐために軍事技術力を強化している状況。殺傷機会が大幅に減ったことは素晴らしいことですが、結局のところ「あれ?それってどうなのさ?」と疑問も生まれますが…さて?
ただ国を守っている各国の軍隊で使われている「現場道具」には、一般人には知られざる世界を垣間見たい興味が湧きます。特に男性にとっては「なるほどガッテン!そういう使い方があったのか!」とライフハック的なヒントが軍隊にてんこ盛り。オタクやマニアでなくても収納術やキャンプ&レジャーに活用できるサバイバル術など、大いに参考になります。
その思考性にはまるニュースが最近、オーストラリア陸軍から発表された。それもなんとe-Bike。
どんなe-Bikeを導入したのか?今回はちょっと調べ上げてみようと思います。
それはある日のWebニュースからだった
パソコンで経費申請作業(イヤイヤながら)をしていると、Webニュースでこんなのが目についた。
「なぬっ!?」
思わず声を出してしまったではないか。
冒頭の通り、ある種ガジェット的な話題が、なんとオーストラリア陸軍からだなんて、かなり胸が熱くなり経費入力なんてしている場合じゃない(しないとダメです)。一瞬でcharichariが誇るWeb検索能力をMAXにして、どんな自転車なのか、先立っては車両の写真を探しましたっ!それがこちら。
なんだこのミリタリーバイクはっ!
カッコいいとかではない。無双感ハンパないっ! 51kgもあるっ(←そこ?)
映像も見つけたので、是非ご覧頂ければと思います。
STEALTH B-52 というらしい
すごい。すごすぎるっ!! 完全に戦闘用コミューターですっ。
このeBike「STEALTH B-52」という車両。2008年オーストラリアで、John Karambalis (ジョン・カランバリ)氏がステルス爆撃機風デザインのeBikeを製作したことが始まりだそうです。パワーがあって、悪条件でも走破できるモトクロス性能(自転車で言えばMTBなるイメージ)を追求したところ、オートバイでもない乗り心地なるマッスルeBikeが誕生したというわけっぽいです。
他にもモデルラインナップがあり、この「B-52」の弟分「F-37」、シティコミューターとして活躍できる「P-7」「P-7R」など他があるようです。
この4つのモデルを見比べると、明らかに「B-52」は重量級。おそらくバッテリーの大きさが重量の大半を占めている感じです。一番ライトなのは…「P-7」「P-7R」でしょうか?バッテリーサイズは同じくらいですが「P-7R」の方がなんか速そうです。ふーむ。。。
STEALTH B-52を徹底分解
早速マシンをよくみてみましょう。
全てのモデルは見切れないので、とりあえず「B-52」をピックアップします。
▼ 車体サイズ
全高:1130mm (最大)
全幅:1835mm
全幅:不明
重量:51kg
なかなか大きなeBikeです。リアサスペンションがあるので乗車時は沈み込むとはいえ、サドルを調整したとしても、ある程度の身長がなければ乗り切れないかも。乗ってしまえばなんてことないでしょうけど。
▼タイヤサイズ
写真で見る限り『Duro Razorback』というタイヤラベルが見えますが、サイズまでは写っていませんでした。とりあえずこのラベルを調べて見ると、24インチと26インチがあるみたいです。おそらくこの車両には26インチが装着されているっぽいか??タイヤ幅は3インチですので…なんと7.5cmほどになります。駐輪場のアレには入れられないファットタイヤですね。
▼フロントフォーク
まさか自転車紹介で「フロントフォーク」という単語を書くなんて思ってもいませんでした。スタンダードモデルもアップグレードパーツも成立式フォークです(倒立式フォークって自転車であるのかしら?)。陸軍で採用されているのはスタンダードモデルの様ですが、砂地などの悪環境走行も想定しているかと思うので、細かいアップグレードは特別にしているかもです。
▼ 前後ディスクブレーキ
重量51kgを誇り、なおかつ90km/hで走行可能で、人間乗るとなりゃ、この手の車両には当然ディスクブレーキになります。ドラムブレーキだなんて悠長なことは言ってられません。スーパーカブじゃあるまいし。
▼リアサスペンション
「DNMコイルオーバーショック」というもので、主にMTBに装着されているもので珍しくもないですが、「B-52」に装着されていると特別なリアサスにみえます。サスの硬さも調整できて、道を選ばず走破できることでしょう。
▼バッテリー
蓄電容量2kwhと、なかなか桁違いなバッテリーを装着。リチウムイオンだそうですけど衝撃とか大丈夫なのかしら? とはいえ屈強な兵士とバックパックの装備、走行での急発進、急制動に応えるには、このくらいの容量は要りますし、少しでも軽量化を考えつつ安全な物と言ったらリチウムイオンになるんでしょうね。
▼トランスミッション
9速SR Suntour V-Boxx FR9ギアボックスを使用。クランクは下部に取り付けられていて、ハンドルバーの左側にあるツイストグリップによってシフトチェンジするようです。なるほど。
▼モーター
3000W Crystalyte Hシリーズハブモーターは、ピーク出力で最大6200Wを提供するそうです…って、モーターも相当な重さでパワーありますよ。
▼充電時間
「3時間の充電時間で110 / 240Vの家庭用コンセントに接続して、蓄えることができます」ってさ。日本は「100V」が家庭用規格ですので、充電にはちょっと時間がかかりそうですね。なんなら200Vへの工事をしちゃってもいいかも(購入するなら)?電気代もそんなに変わりませんし…
日本で販売されているのか?
この動画に出てくるモニター達の表情と言ったら「うほほほぉ〜♪」と少年な顔で感動しているではないですか。いいですねぇ…日本でも販売していないでしょうか?
残念ながら2021年秋現在では販売されてない様子。ま…日本ではナンバープレートは必要になりますし、なかなか欲しくても「うーん、そうだよなーそうだよねー」と悩んじゃう。
そして気になるお値段は…11,000AU$らしく(多少の前後はある感じ)、日本円なら約100万円でしょうか。走行環境が整っていたら、オートバイ買うよりこっちを買ったほうが楽しいかもしれません。…というか、今後オートバイも電動化になる方向ですので、ゆくゆく検討する範囲になるんでしょうね。時代って変わるもんだなー。
一方、オーストラリア陸軍たちの乗った感想が一部、記事として出ていたので、簡単に紹介しておくと『排気ガスなどの音や匂い、そして砂塵が舞いにくく、敵地の近距離まで高速移動出来るのは素晴らしい』とのこと。
そやな。そやわ。あなたたちはそれが仕事やもんな。お気をつけて。
いかがだったでしょうか?
最後にこの「STEALTH B-52」を製造しているメーカーのH.P.とURLを紹介しておきます。
それでは今日も元気に行ってらっしゃーい♪