シティサイクルをアップデートしよう (その3「ハンドルの交換と調整」)

シティサイクルを快適&加速度アップ!を図るアップデート計画、今回の”その3”が最終回となります。アップデートのラストを飾るのは「ハンドル」です。

「たとえハンドルを交換したところで、加速が変わるなんて嘘やろー」という印象をお持ちになるのも分かります。しかしハンドルを侮るなかれ。乗車姿勢が変わると、ペダリングが変わり、動力となる足の力が伝えやすくなります。

 

 

●乗車時の姿勢で快適性は変わる

多くのシティサイクルでは「セミアップハンドル」という、乗車姿勢がサドルに座った状態で、上半身直立する姿勢になりやすいハンドル形状が採用されています。そして同じく、よく見かける「バーハンドル」では、同じ軽快車でも若い層に向けた”おしゃれ自転車””通勤通学自転車”などを中心に採用されています。

「セミアップハンドル」は上半身直立姿勢、「バーハンドル」は、上半身がやや前傾姿勢となり、それぞれの操作性は、人によっては向き不向きが多少あるかもしれません。

 

▼フラット バー ハンドル

その名の通り、「平たいまっすぐの棒型ハンドル」だ。色々なバーバンドルが販売されていて、MTBなどの悪路路面なら長め、舗装路しか走らなければ短め(小回りが効く)、などと乗車環境に応じてサイズがある。とはいえ街乗りなら歩道の段差もあるので、この600mm程度の長さの方がオススメだ。

 

▼セミアップハンドル

セミアップハンドルとはこんな形のもの。普段よく見かける形状だ。近距離での移動なら、この形状のものは非常に便利で融通がきく。しかし低速で走行するには良いが、速度が速くなると少々不安定な感触が起こる。スポーツ走行向きではないのは確かだ

 

 

 

●加速性が高いのはどっちのハンドル?

セミアップハンドルは、サドルに着座した時に、グリップが自分の体に近い場所にくるため、手が楽にハンドルに添えられる…という印象があります。もちろん自転車を確実にコントロールするためにグリップを握りますが、どちらかというと『握る』というより、『添える』という印象が高いかもしれません。

そんな「手を添える感覚」のセミアップハンドルでの乗車姿勢で、しれっと加速度アップをすることは、直立姿勢につき、ペダルを踏み込むのには少々、しんどそう。

 

対して「バーハンドル」、一文字と言いますか、直線型のハンドル形状。セミアップハンドルに比べ、乗車時はグリップまで、腕をまっすぐ伸ばした状態で握るイメージとなります。この時、腰から頭までの上半身は前傾姿勢になり、体を支えるために、手は自然とハンドルを『握る』ことになります。

バーハンドルでは、体を両手でしっかり支えるために握ることで、ペダルへの踏み込みにも踏ん張りが効きそうです。

 

自転車のタイプは違えど、手前の女性はセミアップ、奥の男性がバーハンドル。腕にかかる体重はバーハンドルの方がかかっているのが分かる。前傾姿勢になることで、グリップを握ることで車両コントロールが効きやすくなる

 

 

 

●自転車の印象がスポーティになる

バーハンドルは、セミアップハンドルに比べ、シンプルな形状のハンドルにつき、すっきりとした自転車に見せれる効果もあります。

「あっ走りやすそう(普通のハンドルと違って)」な見た目から、乗る人間にも自然とペダリングが軽快になることは間違いないです。

写真の女性はもう少しサドルを上げた方が良さそうなポジションだが…しかし自転車が、バーハンドル仕様につき、すっきりとした印象がある

 

 

 

●交換だけでもいいけど、せっかくだから

セミアップハンドルから、バーハンドルへの交換は簡単です。グリップとブレーキレバーを外し、ハンドルステムの裏側(カゴ側)で固定されている六角穴ボルトを緩めたら、あとは引っこ抜くだけです。もしかしたら面倒なのがグリップを取るのが少々、手間いるかもしれませんが、それでも10分はかからないと思わます。

ハンドルの交換について、過去の記事で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。

「ハンドル交換〜乗車時の安定性を決める部品〜」

 

で過去記事でも紹介させて頂いている通り、せっかくですからグリップも模様替えする感じで交換すると、見た目も楽しくなります。決して高くはない部品ですし、装着も簡単ですから是非、お勧めします。

 

▼自転車ハンドルグリップ

通販で最安(送料無料)ランクならこちら。ご自身の自転車の色に合わせて装着できるのが楽しい。グリップも毎日、自転車に乗っているとすり減ってくるので、こういった機会に交換すると、握り心地がリフレッシュされて嬉しくなる。

 

 

 

 

●交換装着が出来たら、改めて調整しよう

「減量」「ブレーキ強化」「ハンドルの交換」まで進めてきましたが、ここまでくると元の自転車の風貌が、少しどころか雰囲気まで変わってきたかもしれません。ライトカスタムといえど、走りやすさに特化したカスタムなので、期待以上な効果が望めます。

ただし最後にもう一つ。ハンドルを交換したことで、ハンドルの高さを調整しなければなりません。

 

着座してハンドルの真ん中を見ると、大きめの六角穴ボルトが見れるかと思います。ここを緩めて少し高さを調整しましょう。

(出典:wikipedia)

 

シティサイクルの場合、ロードバイクほど前傾姿勢にはなりませんし、シビアな乗り方はしにくいので、詰めたセッティングはあまり必要としませんが、安全にライディングするために、基本調整は必要です。


1. まずはサドルの高さを調整します。

2. サドルにまたがった状態で、両足のつま先が地面に着く程度で調整します

3.着座した状態で、ハンドルに手を伸ばした際に楽な前傾姿勢位置を探ります

4.目安としてはご自身の頭部が、平行にしたペダルの前と大体垂直になる付近

5.そのポジションからキツいかキツくないかでハンドルの高さを調整

6.「ここだな」と思ったら、サインペンでハンドルポストをマーキング

7.降車して、ハンドルとタイヤの向きをしっかりキメて固定


ハンドルの高さ調整は、サドルと同じように「限界ライン」が刻まれています。「||||」と、ハンドルポストに線が刻印されているところまでが、引き上げて良い範囲です。

 

またハンドルの角度も合わせて調整してきましょう。

ハンドルの角度は、先ほどのハンドル交換をした際に使用した、ステムの裏側(カゴ側)にある六角穴ボルトを少しだけ緩め、もっとも心地よい角度になるように調整します。キマったら再度、ボルトを締めて固定します。

この後にブレーキバーの角度をプラスドライバーで緩めて調整するなど、ハンドルについている各部品のポジショニングをしてください。

 

 

 

さぁこれで完了です。早速試走してみましょうっ! 走りにくいなどはないですか?もしあれば、微調整を繰り返して、自分のポジションを探っていきます。

 

これで最高のあなた仕様のアップデート車両となりました。いかがですか?やり終えた感想と、愛車のルックスは良くなりましたでしょうか?

 

究極、シティサイクルをロード化する方もおられます。

(出典:Makuake)

ここまでくると、フルカスタムとなりますが、シティサイクルのフレームベースで、ここまでカスタマイズすることが究極可能という事例です。

 

さすがにライトカスタムの域を越えていますが、愛車をライトカスタムする際のカラーリングやシルエット感など、こういった車両を参考にすることは大変有意義ですよ。

 

 

ちょっとしたことで、見た目が変わり、乗り味も変わるライトカスタム。今回ご紹介した内容以外にも、オススメするカスタムはありますが、自分なりの自転車に仕上げていくことは楽しいものです。

そしてそれが自転車の知識を多くするきっかけにもなりますし、毎日の整備もコツを覚えていくことになります。

自転車は「走れて曲がる止まる」が大事です。楽しく乗れるためのライトカスタムは、安全に一役、買っているとも言えます。愛車が、より「愛で車」になったら、charichariも嬉しいです。是非トライしてみてください。でも自信がなかったら、お友達や自転車屋さんに相談してくださいね。

 

 

それでは久しぶりに整備ネタを上げられてホッとしたcharichariでしたっ

今日も元気にいってらっしゃい!

 

 

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