自転車の施錠を義務付け / 8月1日から東京都葛飾区

2018年8月30日のWebサイト『乗りものニュース』で記事を見られた方も多いと思うが、自転車の盗難件数は東京都だけで2017年の統計で行くと約40,000件にのぼる。これは届け出や、警察官による職務質問から浮かび上がった盗難車などの統計で、届けを出されてない車両を含めると、まだ増えるはずだ。これらを受けて、葛飾区では自転車の施錠義務化に踏み切った。

 

この義務化は珍しいことでもなく、全国では滋賀県草津市でもすでに義務化、2018年に入ってから足立区でも義務化された施錠だが、葛飾区でもこの度、義務化を導入したのは諸事情がある。記事でも書かれているが、盗難車の多くは『ちょっとそこまで』の利用で盗みを働くことが多い。そして盗難にあう自転車の多くは施錠していない車両だそうだ。

「自転車に鍵をしないなんてそんなバカな」と思ってしまうが、この盗難される環境がどこなのかを調べると、なんと「住宅」での盗難が約半分にのぼる。(左記出典「乗りものニュース」より引用)

集合住宅はもとより、人目につきにくい環境に駐輪場があるケースが多いのも理由なのだろうが、帰宅した際に結果的に施錠しない人が多いのだろう。事実、私も実家では裏の勝手口周辺に駐輪していたが、鍵をしたことはなかった。「そんなバカな」な行動は実際、私もしていたのだ。

その盗難車、「ちょっとそこまで」の利用なら近隣の駅周辺や人目のない場所で乗り捨てられるケースが多いが、義務化される区が増えているのは別の理由もある。それは『重大犯罪の抑制』効果だ。

大阪・富田林警察署で逮捕留置されていた容疑者が現在も逃亡中だが、この容疑者が警察署から脱出する際に最初に利用した乗り物は、当警察署周辺に停めてあった自転車だ。この自転車に施錠されていたかどうかは、私自身が確認したわけではないが、報道では施錠されていなかった可能性が高いとのことだ。もし盗難された自転車に鍵がしっかりとかかっていたら…。少しだけでも時間稼ぎされ、別の警察官に発見されていたかもしれない。『重大犯罪の抑制』はこういうケースを想定したものだ。

自分の自転車が盗まれるのは腹立たしいことと同時に、その上、犯罪者が逃走に使ったとなると、なんだか手助けしたみたいに嫌な気分だ。そうならないために、ご自身の大切な自転車の鍵は必ず、ご自宅でも駐輪の際は施錠するようにしたい。

 

ちなみに高級自転車の場合、盗難される目的がちょっと違うそうだ。「その高級車が欲しかった」という鍵をぶっ潰してまで盗みを図ることがほとんどなので、こちらの場合に当てはまる方は…より厳重な対処法を考える必要があるかもしれない。

 

葛飾区H.P. 条例 (http://www.city.katsushika.lg.jp/kurashi/1000060/1003619/1018544.html)

 

 

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