ブレーキ ❶ ~ブレーキシューを交換しよう~
<整備テマヒマ度★☆☆☆☆>
坂道が多い環境で自転車を利用されている方、もしくは毎日1時間近くかけて通勤通学で自転車に乗っている方、特に点検して頂きたい場所の一つです。すべての乗り物に共通する標語がありまして…「走る 曲がる 止まる」が三大要素なんですが、そのうちの一つを司る『ブレーキ』は、基本「乗り手が思い通りに止まることが出来るか」を注視します。今回はこのブレーキの修理をご紹介します。
1.自転車によって仕様が違う
どういう意味かと言いますと、タイヤを跨ぐ感じでブレーキ部品は車体に取り付けられています。そのブレーキ部品の形状が色々あるということなんです。

・キャリパーブレーキ
ほとんどのシティサイクルの前輪で使用されているものです。ロードバイクでも使われています。

・Vブレーキ
マウンテンバイク、クロスバイクに使われているものです。このページのTOP画像のものですね。前後ともに装着されているケースがほとんどです。

・ディスクブレーキ (油圧式/機械式)
最近上級モデルに増えてきてますね。ロードバイク、マウンテンバイクに装着されたモデルが出てきています。

・サーボブレーキ / バンドブレーキ
自転車の後輪ブレーキです。ほとんどのシティサイクルはこれでしょう。

・ローラーブレーキ
サーボブレーキに変わるブレーキとして採用される自転車が増加中。中〜上級自転車モデルに多く見られます。
(*参考画像はすべてamazonより出典)
実用自転車で使われているブレーキは、これらが多く見られます。これらの中で簡単に交換調整できるキャリパーブレーキ、V型ブレーキのブレーキシュー交換を紹介しましょう。
<必要な工具>
・ラチェットレンチ / スパナなど
・六角レンチ
・ラジオペンチ (V型ブレーキでは、ほとんど使用しません)
・平薄型レンチ (V型ブレーキでは全く使用しません)
*あとV型ブレーキでは、プラスドライバー1本必要です。
*ラチェットレンチと六角レンチは、それぞれサイズが一式揃うセットのものを購入するといいでしょう。ホームセンターで購入できますし、ネット通販でも購入できます。このサイトでも「あると便利な工具紹介」で紹介しています。ご自宅でお持ちでなければ是非、購入して下さい。家具の組み立てや他補修でセットのものがあれば、確実に助かりますっ!
<ブレーキパッドの交換>
1. ブレーキシューを購入しよう
購入する際のサイズですが、シティサイクル用には規格サイズが2種あります。
■キャリパーブレーキの場合

-1.HE型:ジュニアサイクル / 斜面型のリムを使用しているシティサイクル車 (ずいぶん見かけなくなりましたが、折りたたみ自転車でHE型がありました)
*見分け方:タイヤサイズの表記で「20 X 1.75」などの小数点が入るもの
-2.WO型:通常はほぼこれでいけます。
*見分け方:タイヤサイズの表記で「20 X 3/8」などの分数表示が入るもの
■V型ブレーキの場合
続いてクロスバイクやマウンテンバイクでよく使用されているV型ブレーキの場合
-1.カートリッジ型
リムと直接接触する部分だけを交換できるもの。台座にピンが刺さっていて、それを抜けばブレーキシューのみ交換できるタイプ
-2.一体型(一般的)
カートリッジ型の台座部分丸ごと一体型になっていて金具ごと交換するタイプ
どちらがどうこうというお話は割愛しますが、ご自身の自転車に付いているタイプによって誤発注による無駄な出費が防げます。また交換できる適合ブレーキシュータイプはどれを見たらいいのか?
サイズは全商品一緒。…と思っていたら、妻の小型自転車にV型ブレーキが装着されてましてシューが小型のものが装着中…。こんなサイズ…し、知らんかった。。。どうやら3種類ほどあるみたいです。ほか、メーカーによりシューの硬さに違いがあります。
(例) シマノ 「M70T4」と「S70T」の違い
-1.品番の頭文字に「S」:好天用シュー。雨天時は実際、効きが微妙でした。
-2.品番の頭文字に「M」:全天候型
安いものは500円程度、普通で700-800円くらいでしょうか?高いものは…わぁ~お♪な価格です。ブレーキ性能も良いのですが、リム側が一般車両用の廉価版ホイールなら、シューが高性能すぎると逆にリムを痛めてしまうことがあります。(例えばガリガリと削っているとしか思えないほどの傷とか。本当にあってショックでした)街中レースするわけではないのでフツーでいいですよ。フツーが一番です。
2. ブレーキワイヤーを緩める / アーム(バナナ)から外す
■キャリパーブレーキの場合
シティサイクル前輪によく付いているブレーキ部品ですね。ブレーキワイヤーを触らなくても、ブレーキシューのボルトを緩めてズラしながら交換出来る場合が多いですが、難しそうであれば、タイヤを跨いでいる銀色の”ひずめ”形状のものと、ワイヤーが繋がっているボルト部分のネジを緩め、ワイヤーをリリースします。
■V型ブレーキの場合

クロスバイク、マウンテンバイクに搭載されているケースが多いですね。この形式は前輪も後輪も同じブレーキ型を搭載しているケースがよく見られます。この場合はメンテナンスしやすくするため、ブレーキをワンタッチで外せる機能がついています。ブレーキアーム上部にフック(呼名:アーム/バナナ)があると思いますので、V型ブレーキの両側を手で挟んで幅寄せ、ワイヤーを緩めると…あら簡単フックからワイヤーがスポッと取りやすくなります取って下さい。
3. ブレーキシューを取り外す
■キャリパーブレーキの場合
キャリパーとブレーキシューを取り外します。ネジは大事に保管して下さい。
■V型ブレーキの場合
キャリパーとブレーキシューを取り外します。ネジは大事に保管してして下さい。ただしV型はワッシャー(O型の各種リング)がたくさんあります。順序を間違わないように&無くさないように
4.取り付け
■キャリパーブレーキの場合
キャリパーとブレーキシューを取り付けます。タイヤゴムに当たらないように留意して、仮止めしてください。
■V型ブレーキの場合
キャリパーとブレーキシューを取り付けます。タイヤゴムに当たらないように留意して、仮止めしてください。
ワッシャーの順番は図のような感じです。

5.ブレーキを戻します。
リムとブレーキシューが正しい方向で接面するか確認してください。
■キャリパーブレーキの場合
ブレーキワイヤーを外していなければ、ブレーキシューを本締めして下さい。ワイヤーを外されていたら、まずはワイヤー自体が変形している場所(リリース前に止まってたであろう場所)まで、ラジオペンチでワイヤーを引っ張り止めてください。ブレーキシューがリムに正しく接面しているか確認してください。
■V型ブレーキの場合
取り付け前に外したブレーキアーム上部のフック(呼名:アーム/バナナ)に、ブレーキワイヤーを引っ掛けます。ブレーキシューがリムに正しく接面しているか確認してください。
調整が終われば、ブレーキシュー及びブレーキワイヤーのボルトを本締めをしてください。
取り付けは以上です。ここから微調整をします。
6.微調整方法
■キャリパーブレーキの場合
タイヤを跨いでいる部品「ブレーキキャリパー」につながっているブレーキワイヤーとの接点付近に、手でクリクリと回せるつまみがあります。ハンドルのブレーキレバーを握りながら、程よい握りになるまで調整してください。なおブレーキレバー側にも調整つまみがあります。合わせてクリクリと調整するといいでしょう。
■V型ブレーキの場合
ハンドルのブレーキレバーを握りながら、程よい握りになるまで調整して下さい。キャリパーと同じく、ブレーキレバー側に調整つまみがあります。合わせてクリクリと調整するといいでしょう。
7.試乗
Check 1. ブレーキシューがブレーキをかけた時に歪まないか?
ブレーキシューを正しい向きに直し、シューの固定ボルトを締め直して下さい。
Check 2. ブレーキ後、片方のシューがリムから離れず「片きき」してないか?

■キャリパーブレーキの場合
フレームとブレーキキャリパーの接点になっている写真の金色部品に平型スパナをあてがいポジション調整をします。

■V型ブレーキの場合
調整ネジがあります。そこをドライバーで回すと開き具合を調整できます。
Check 3. 異音はしないか (「シュッシュ」「シャッシャ」など)
Check 1 &2を繰り返しチェックしながら、ブレーキの解放時にシューが当たってないかチェックしてください。
問題なければ以上で完成です。いやいやお疲れさまでした!
無事にできたらと願いますが、どうしても難しいという場合、そこまで頑張った自分を褒めつつ、自転車屋さんに相談に行ってください。重ねて言いますが、ブレーキは大事な部分です。自信がなければ自転車屋さんに行ってください。命に関わりますしね。
サーボブレーキ、ローラーブレーキについては整備経験者でないと、ご自身の自転車を破壊工作しているようなものですので、初心者の方は迷わず自転車屋さんに相談してください。というのは後輪の車輪を取り外してからブレーキ部品を車輪軸から抜き取る…という作業となります。作業は「初級~中級」レベルなんですが、工程の説明が長くなりますから、また次の機会で紹介します。
ディスクブレーキについては油圧型と機械型がありまして、油圧型はバイクのブレーキオイル交換と大体一緒…などご説明したいのですが、こちらも初心者の方は迷わず自転車屋さんにお願いして下さい。
あなたにぴったりの部品が見つかりますようにっ!